エバのホローコースト8 放送から引用
アウシュビッツへの旅
お母さん、何を持っていくの
アウシュビッツのガイドブックだよ
それから飛行機のチケット
私がかって「さらされていた環境」を娘に見てほしいと思います
現場を見ながら説明したいのです
自分の目で「当時の状況」を確かめてくれたら
そのときの緊張感や恐怖を感じとってもらえるように思います
そうすれば娘が「受け入れられない」と思っていた私の行動には
「理由があった」と気づいてくれるでしょう
私がどんな経験をしたか想像してほしいです
私が生き延び その体験を乗り越えるために
「強くならざろうえなかったこと」を想像してほしいです
娘:
母と一緒に歩き いろいろ見て回りたいです
私が寄り添い、母が記憶と向き合う手助けをしたいのです
お互いを近くに感じ、「支えあっている実感」を得ることができれば
私たちの関係も変えることができるかもしれない
きっとできるわ
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オシフィエンチムの町
ユーデンランペ
人間をこんなもので輸送したのよ
信じられないわ
今でも理解できない
人間が人間にこんなことをできるなんて
(男女が別々に引き裂かれた場所で)
男性がこちら側、女性は反対側に引き離されたわ
ひどいものだった
兄ハインツの顔は恐怖に引きつっていた
それが兄の「最後の姿」だった
最悪の体験
兄は穏やかで素晴らしい人だったのに
それ以来、兄とは2度と会えなかった
父は私の両手を握って「神さまがお前を守ってくれる」と言ったの
「信仰深くない父親」がそんな言葉を口にしたのに驚いた
神さまにすがるしかなかったのよ
最後の瞬間、何かにすがろうとしたのね